ベトナムの決済事情:「離陸」するデジタル経済を読み解く

ベトナムの決済環境を網羅したガイド。現金や MoMo から ZaloPay、GrabPay まで、急成長するこの市場を攻略する方法を紹介します。

カテゴリー市場調査
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ベトナムはしばしば「東南アジアのライジングスター」と呼ばれます。

  • 経済の奇跡:1986年以降、年平均6.5%の GDP 成長を維持。

  • デジタルの急伸:デジタル経済は年40%を超えるペースで成長し、ASEAN をリード。

  • 決済の成長:デジタル決済市場は2024年に321.8億ドルに達する見込み。

  • 現金への依存:現金は依然として主流で、取引のおよそ30%を占めます。

  • 電子ウォレットの普及:ベトナム人の5人に4人が電子ウォレットを利用し、MoMo と ZaloPay が牽引。

01. 概観:新たな「世界の工場」

経済の活力

製造業を軸とするベトナム経済は、20年前の中国になぞらえられます。

  • ポテンシャル:インフラ、物流、モバイル決済はいずれも急成長の初期段階にあり、投資家にとって大きな余地があります。

  • 「石橋を叩いて渡る」:ベトナムの発展の道筋は中国の改革期と重なり、経験ある起業家には馴染みやすい地形です。

インフォグラフィック:ベトナムの主要指標——人口 1 億 300 万人(Z 世代・ミレニアル世代が 50%)、GDP 4,300 億ドル、成長率 5.05%。

02. デジタル経済

ベトナムのデジタル変革は力強く進んでいます。

ベトナムのデジタル行動統計:インターネット普及率 80%、デジタル決済浸透率 58%、1 日あたりのオンライン時間 8 時間 25 分。

  • 成長:デジタル経済は2023年に GDP の16.5%を占め、2024年上半期には18.5%に上昇。

  • 政策:国家デジタル変革指数(DTI)は、電子政府・デジタル経済・デジタル社会の着実な前進を示しています。

図表:ベトナムは 2 年連続(2022 年、2023 年)で東南アジアのデジタル経済成長率 1 位。

03. 決済の主戦場:現金かウォレットか

伝統的な金融が依然として優勢な一方、デジタル決済は急速に拡大しています。市場は2024〜2028年に年平均8.95%で成長する見込みです。

インフォグラフィック:ベトナムは東南アジアの EC 成長率 1 位、GMV は前年比 52.9% 増。

1. 銀行振込

  • 最も一般的な手段で、多くのプラットフォームと連携。小売・飲食では取引の36.5%を占めます。

2. 現金決済

  • 地方や小規模事業者では現金がなお主役で、取引の29.8%を占めます。

3. 電子ウォレット(MoMo と ZaloPay)

ベトナムの電子ウォレット普及率は東南アジアでも最高水準です。

  • 市場シェア:ZaloPay、MoMo、ViettelPay といった主要プレイヤーが大きなシェアを握ります。

  • MoMo:シェア約68%、ユーザー3,000万人の市場リーダー。若年層にとっての定番アプリです。

  • ZaloPay:ベトナム版 WeChat ともいえるスーパーアプリ Zalo に組み込まれ、月間9,000万人のアクティブユーザーに対応。

ZaloPay の機能概要(英語)。

4. QR コード決済

  • QR 決済は取引の9.9%を占めます。読み取るだけで済むため、煩雑なカード番号入力に取って代わり、加盟店の導入を後押ししています。

5. クレジットカードとデビットカード

  • カードは取引の8.5%を占め、都市部の中間層に人気です。クレジットカードは「Buy Now, Pay Later(BNPL)」の第一選択でもあります。

6. GrabPay と ShopeePay

  • GrabPay:配車サービス発ながら、いまや総合ウォレットとして10%のシェア。

  • ShopeePay:Shopee と統合され、26%のシェアで第2位のウォレット。

結び:好機をつかむ

ベトナムの急速な発展は中国の過去と重なり、グローバル企業に大きな可能性をもたらします。ただし「似ている」ことは「同じ」ことではありません。

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